SNSが選挙を変えた 国際大・山口真一准教授
2025年5月16日 05時05分 (5月16日 10時23分更新)
交流サイト(SNS)や動画共有サービス上で飛び交う誤情報が社会にもたらす影響に詳しい国際大の山口真一准教授が15日、金沢市内で開かれた北陸中日懇話会で「SNS時代における選挙の課題」と題して講演した。兵庫県知事選などの実例を示しつつ、マスメディアに向けて「有権者が冷静に政策から投票先を検討できるコンテンツの充実」などが必要と指摘した。
◇講演要旨
【選挙への影響】SNSの普及は、誰でも自由に発信できる世界をもたらした。情報の自由な流通が経済社会システムを大きく変えつつある。その影響の一つが選挙。2024年は転換点と言える。兵庫県知事選ではSNS上で斎藤元彦知事の話が盛り上がると、支持率が上がるという連動が見られた。
SNSはナラティブ(物語)、つまり既得権益と闘っているなどの「正義と悪」という対立構造が拡散しやすい構造にある。本当は政策を見るはずが、そこに注目して投票に行ってしまう。より深刻なのは社会の分断が加速する。
【狙いはカネと政治】
フェイク情報が生まれる理由は経済的動機。盛り上がるイベントでセンセーショナルな情報を流すことで広告費が入る。もう一つが政治的動機。米大統領選があった16年が元年で、ロシアのウクライナ侵攻でも見られた。能登半島地震でも偽の救助要請が拡散された。無視できないのが欲望や不安に付け込む情報で、投資詐欺や闇バイトの被害が増えている。
フェイク情報が生まれる理由は経済的動機。盛り上がるイベントでセンセーショナルな情報を流すことで広告費が入る。もう一つが政治的動機。米大統領選があった16年が元年で、ロシアのウクライナ侵攻でも見られた。能登半島地震でも偽の救助要請が拡散された。無視できないのが欲望や不安に付け込む情報で、投資詐欺や闇バイトの被害が増えている。
フェイク情報は、誰かに伝えたい要素や感情に訴える要素が含まれるため拡散されやすく、事実の6倍のスピードで拡散する。グーグルとの研究で、15件のフェイク情報の真偽をどう考えるか調査した。誤っていると適切に判断できたのが14・5%。年代別でも傾向は変わらない。拡散手段で最も多かったのが家族、友人らとの直接の会話だった。SNSと現実社会を行き来しながら広がっていく。
【規制と報道のあり方】
生成AI(人工知能)技術の発展で誰でも偽画像や偽動画をつくることが可能になり、「withフェイク2・0時代」が到来した。では、社会はどう対処すればいいか。先月、情報流通プラットフォーム対処法が施行された。ただ、過剰に規制すると表現規制につながる。インフルエンサーがお金やフォロワー数を増やすために選挙に参入するのは大きな問題。選挙期間中にマネタイズ(収益化)を停止することもあり得る。これは表現の自由と両立する。
生成AI(人工知能)技術の発展で誰でも偽画像や偽動画をつくることが可能になり、「withフェイク2・0時代」が到来した。では、社会はどう対処すればいいか。先月、情報流通プラットフォーム対処法が施行された。ただ、過剰に規制すると表現規制につながる。インフルエンサーがお金やフォロワー数を増やすために選挙に参入するのは大きな問題。選挙期間中にマネタイズ(収益化)を停止することもあり得る。これは表現の自由と両立する。
マスメディアの現状は世界各国で信頼度、利用率の低下が起こっている。兵庫県知事選でメディアは中立を意識した結果、報道が中途半端になった。有権者が冷静に政策を検討できるコンテンツを充実し、真偽不明情報のファクトチェックを迅速にする。それらを効果的にネットで配信する工夫が求められる。
「北陸中日懇話会」新規入会のお誘い
| 会員 | 会員資格は原則として本会の趣旨に賛同する北陸地区の法人を以てする。 |
|---|---|
| 会費 | 1法人月額11,000円(6カ月分を前納) |
| 内容 | 毎月1回午前11時から、金沢市内の主要ホテルで月例会を開催。 主に中央著名講師による講演会を開き、講師を囲んでの昼食会を行います。 年間を通じ中日新聞発行の書籍の割引、主催事業の招待券、割引券の贈呈を致します。 |
| 入会申し込み 問い合わせ |
北陸中日懇話会事務局(中日新聞北陸本社内)へ。 電話076(233)4643番 またはメール hok-konwakai@chunichi.co.jp |
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