篠塚和典氏 球史に残るあの名場面には若手時代に受けた長嶋監督の教えがあった「自然と体が」

[ 2026年9月25日 19:32 ]

篠塚和典氏
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 元巨人コーチの篠塚和典氏(69)が22日に放送されたBSフジ「プロ野球 レジェン堂」(火曜後10・00)にゲスト出演。球史に残るあの名場面につながった恩師・長嶋茂雄さんの教えを明かした。

 この日の放送は、7月21日に東京都内で公開収録された「第2回生トークイベント」の様子をオンエアする2週目。阪神OBの掛布雅之氏(71)、巨人OBの定岡正二氏(69)&篠塚氏とそれぞれ1学年ずつ違う3人がゲストに招かれた。

 そのなかで昨年6月に89歳で亡くなった長嶋茂雄さんの話に。定岡氏、篠塚氏ともにプロ1年目の監督が長嶋さんだった。

 篠塚氏は長嶋さんと同郷・千葉県出身ということもあり、“秘蔵っ子”として知られる。可愛いからこそ厳しく育てられた。

 「若手は早く後楽園(球場)に行って、打ったりしてる時にミスターはいつも外野を走ってるんですよ。で、いきなりバーッと打撃投手のところに来て。急に代わったんですよ、長嶋さんに」

 なんと、長嶋監督自ら若手選手・篠塚の打撃投手を務めるという。

 「初めてなんですよね、投げてくれるのが。どういう球、投げてくれるか分からないじゃないですか。だから、構えて1球目、ど真ん中を見逃したんですよ。そしたら次、何も言わずに頭を目がけて投げてくるんですよ。急にコントロール悪くなったのかなと思ったんですけど…」

 すると、長嶋監督から厳しい声が飛んでくる。

 「僕はまだレギュラーじゃなかった。“代打で行った時、お前、1球目、簡単に見逃すのか!”って。“俺は見逃し三振とか一番嫌いなタイプだから”って。“1球目から打てるところに来たら打つんだ!”って言われた一言が僕のバッティングをつくってくれた」

 この若手時代に受けた長嶋監督の教えはベテランになっても体に染みついていた。

 それは1993年6月9日、ヤクルト戦(石川)のこと。巨人打線はヤクルトのドラフト1位右腕・伊藤智仁投手に9回2死まで無失点、当時セ・リーグタイ記録だった16奪三振の快投を許していた。ここで打席に入ったのが翌年に引退することになるベテランの篠塚だった。

 当時35歳だった篠塚は打席で2度タイムをかけて伊藤をじらした末に初球をサヨナラ本塁打。悔しさのあまりグラブを投げて感情を爆発させた伊藤の姿もあり、今も球史に残る伝説の名シーンだ。

 「あれが本当のバッティングだなと僕は思っている」と篠塚氏。

 「僕は初球、見るつもりだったんです。それまで伊藤くんのスライダーっていうのが消えるとか落ちるとかって。そのスライダーを一回どういうもんか見ようかなと思ったんですけど…」

 この試合で篠塚氏はスタメンを外れており、9回の守備から途中出場して最初の打席。チームメートたちが打てない伊藤の高速スライダーをしっかり自分の目で見ようと考えていた。

 だが、「(初球に)真っすぐがきたら自然と体が動いちゃったんですよね。頭の中は見ようと思ってたんです。でも体が反応しちゃったっていう」と長嶋監督の教えがあっての劇的な一打だったと明かしていた。

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