本文へ移動

「悲しいことがいっぱいある。せめて漫画で楽しい気分に」 トークショーで制作秘話語る

2025年5月3日 05時05分 (5月3日 10時10分更新)
トークショーで30年の漫画家生活を振り返るこうの史代さん=2日、金沢市の金沢21世紀美術館で

トークショーで30年の漫画家生活を振り返るこうの史代さん=2日、金沢市の金沢21世紀美術館で

 金沢市の金沢21世紀美術館で2日に開幕した「漫画家生活30周年 こうの史代展」で、こうの史代さんのトークショーがあった。シリアスな題材でも笑いを忘れない作風について「世の中には悲しいことがいっぱいある。せめて漫画を読んでいる時は楽しい気分になりたい。そう思って描いていきたい」と語った。
 デビューからの30年を「平たんではなく、飽きることなく進んできた」と振り返る。戦後の漫画史を「平和を望む心が根底にある」と指摘し、代表作の「この世界の片隅に」は「その伝統を続けていけたら」と取り組んだ。だが戦争ものは「苦手」だったといい、連載中は「ずっと孤独だった」と心境を明かした。
 現在も本を自費出版していることに「漫画は自由な表現のようで制約が多い。本はもっと自由でいい」と見解も。会場から苦手なことにどう取り組むかを問われ「やってみたら案外人より得意かもしれない。でも自分がなぜ生きているかを考え、それに沿って選ぶといい。一緒に頑張りましょう」と呼びかけた。
 トークショーは作家の福永信さんとの対談形式で行われた。(小室亜希子)

関連キーワード

おすすめ情報