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沖縄で起こっていることは

2026年9月19日 05時05分 (10月2日 11時28分更新)
「沖縄戦の図」が展示されている佐喜真美術館の屋上から見える米軍普天間基地の滑走路。日本の米軍施設の約7割が沖縄県に集中している=沖縄県宜野湾市で

「沖縄戦の図」が展示されている佐喜真美術館の屋上から見える米軍普天間基地の滑走路。日本の米軍施設の約7割が沖縄県に集中している=沖縄県宜野湾市で

 この間の沖縄県知事選の結果を受けて、私は自分の中にただよう気持ちに合う言葉を探しています。もっと言うなら、3月に起こった辺野古の事故からずっと。
 この連載は、沖縄と切り離すことができません。沖縄で高校生活を送りながら書いた「菜の花の沖縄日記」のご縁だからです。大事な友達が何人も沖縄に住んでいるし、育ての親とも言えるほどお世話になった方々も暮らしています。物理的距離に反して、とても近しく思う場所です。
 離れていてもできることはなにかと考えましたが、能登に戻って長い私が、今沖縄に住んでいる人に言えることが分からず、むしろ、沖縄で過ごした3年が私に教えてくれたことは「沖縄で起こる問題の原因は沖縄にない」ということだったことを思い出しました。
 新聞報道によると、X(旧ツイッター)での沖縄県知事選関連の投稿の約88%が県外発信だったといいます。その中には候補者に対するデマや誹謗(ひぼう)中傷が、無視できないほどあり、悪質という言葉では収まりきらないAI生成動画も拡散されたそうです。真偽にかかわらず、再生回数が多い動画が収益に結びつく仕組みもあるようですが、しかしそれによって、誰かの心身が確実に削られていることは、本当に許せないし、取り締まるルールが必要であると強く思います。
 3月16日、辺野古の海でボートが転覆し、高校生と船長が亡くなられました。修学旅行の平和学習だったこと、案内していたのは辺野古の基地建設に抗議する団体の人だったことなどから、高校や団体を誹謗中傷する言葉がSNSで飛び交い、平和学習を自粛する動きも報じられています。
 考え始めると眠られなくなって、ちょうど沖縄帰りの友達が来てくれた夜、布団に入ってから話していました。「ひとつひとつ分けて考えないといけないよね」と友達が言い、ああ、その通りだと思いました。事故が起こったから、辺野古をはじめ沖縄での平和学習を禁止したり、避けたりするのではなく、事故の原因を徹底的に追求し、二度と同じことが起こらぬよう努める、その上で平和学習は続いていってほしい。
 私が沖縄で学んだことのもう一つは、知れば知るほど分からなくなることでした。反対とか容認とか、白黒はっきりしているわけじゃなくて、一人の中にもいろいろな思いが混ざっている。「沖縄の人は」などと大きな主語では語ることは到底できない。だから、すぐにかんたんな言葉でくくらず、聴きたい。できるだけ、自分の足を運んで、生の情報を得たい。そう思っています。
  (湯宿経営)
なのはな日和

 石川県珠洲市で湯宿を営む坂本菜の花さんの連載コラム。北陸の天気のようにままならない日々を、自分らしく暮らしていく記録です。

なのはな日和

 石川県珠洲市で湯宿を営む坂本菜の花さんの連載コラム。北陸の天気のようにままならない日々を、自分らしく暮らしていく記録です。

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