阪神・今朝丸裕喜  “ハナマルデビュー”の3回零封 成長の背景に「暇があれば食べる」7キロ増量に成功

[ 2026年7月4日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神1―5広島 ( 2026年7月3日    甲子園 )

<神・広(11)>4回、2番手でプロ初登板する今朝丸(撮影・亀井 直樹) 
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 阪神・今朝丸裕喜投手(20)が3日、広島戦(甲子園)で快投デビューを飾った。5点劣勢の4回から2番手として待望のプロ初登板。最速151キロの直球を主体に3回を2安打無失点に抑えた。報徳学園(兵庫)時代は春夏合わせて3度、甲子園に出場した聖地の「申し子」。高卒2年目の次世代エース候補がプロとしての第一歩を踏み出した。チームは1―5で敗れて2連敗を喫した。

 今朝丸の名がコールされると、沈黙していた聖地が大歓声に包まれた。5点劣勢で迎えた4回に2番手としてプロ初登板。期待に応えるように、3回2安打無失点に封じた。報徳学園(兵庫)時代に2年春から2年連続で選抜大会準優勝。3年夏と合わせて計3度聖地の土を踏んだ「甲子園の申し子」が、快投デビューを飾った。

 「大勢の皆さんに応援してもらえている実感がありました」

 4回、5回はパーフェクトに抑えた。6回先頭は報徳学園の6学年先輩であり、昨季のリーグ首位打者、最高出塁率のタイトルを獲得した小園を左飛。そこから2死満塁のピンチを背負うも落ち着いていた。「攻めていくだけ」。名原を148キロの内角直球で三ゴロ。ホッと息を吐いた。

 甲子園で鮮烈デビューを果たした20歳。昨年10月2日、その聖地で忘れられない光景を目の当たりにした。観客席から観戦した原口文仁氏(本紙評論家)の引退試合。現役最後の打席で、地鳴りのように響く大声援。セレモニーを終え、選手も、ファンも涙ながらに原口を見送った姿。思わず、スマートフォンを構えていた。

 「こうやって送り出される選手になりたい。モチベーションを上げたい時、見返せるようにしました」。入団時から40歳まで現役を続けたいという目標がある右腕。長く現役生活を続け、ファンに愛される選手がどういう姿なのかが、明確になった瞬間だった。

 目標がくっきりと浮かぶと、行動も変わった。昨オフは選手寮で、「暇があれば食べる」とテーマを決めた。寮に置かれているおにぎりやバナナは一日に8回以上取ることもあった。「食べるのは得意というわけではないですけど。体をつくらないといけないので。そこは頑張りました」。公称は体重75キロだが、実は82キロまで増量。今度は観客席ではなく、マウンドで甲子園の大歓声を聞くために。地道な食トレのかいもあって、大声援の中で堂々と投げ抜いた。

 藤川監督は「素晴らしかった。第一歩を踏み出せたので、いけるところまで突っ走れば良い。立派なもんです」と称えた。「楽しかった。次も頑張りたい」と今朝丸。次世代のエース候補が、プロとして最高の一歩を刻んだ。(松本 航亮)

 【今朝丸 裕喜(けさまる ゆうき)】

 ☆生まれ&サイズ&投打 
 2006年(平18)6月2日生まれ、兵庫県神戸市出身の20歳。1メートル88、75キロ。右投げ右打ち。

 ☆甲子園の申し子
 報徳学園(兵庫)では2年春から2年連続で選抜大会準優勝。3年夏の甲子園は初戦敗退も、計3大会で聖地の土を踏んだ。

 ☆お気に入りの珍名
 「今朝丸」は名字データベースなどで全国200人程度。「すぐ覚えてもらえるので。自分は好きです」

 ☆憧れの存在は才木
 高卒入団、高身長、右腕と共通点は多い。オフにはSGL尼崎で直接指導を受けた。

 ☆同期の絆
 同期入団・伊原と仲が良く、食事や自主練習を共にする。6歳差があるが「あまり感じないくらい(笑い)。面白い人なんで」と語る。

 ☆目標
 40歳まで現役&200勝。

【対戦した広島ナインの今朝丸評】

 ▼広島小園 良かったと思います。1球だけだったんで何とも言えないけど、いいピッチングをしていたんで。(左飛に倒れ、ベンチに戻る時に)ナイスボール、って声をかけました。

 ▼広島佐々木 2軍でも結構、対戦しているんですけど。真っすぐがいいピッチャーだと思います。 

 ▼広島坂倉 いいピッチャーだと思います。初めてなので、よくわからない部分はあったけど、腕の振りが良かったです。

【関係者からも祝福の声】

 ▼関メディベースボール学院井戸伸年総監督 1軍昇格してからスタンバイが長かったが、彼らしい投球でいいスタートを切ってくれた。コーチ陣や先輩からやりやすい環境をつくっていただいていることが大きいと感じた。中学部では(広島)新井監督の息子さんとチームメートだったので広島戦でのデビューにも縁を感じている。

 ▼報徳学園大角健二監督 立派な投球だった。顔つきもボールも良かった。6回のピンチも堂々としていた。デビューは来年くらいかなと思っていたけど、阪神がきっちり育ててくれていると感じた。これからも与えられたポジションを全うし、信頼される投手になってほしい。

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