「なかまして」やる楽しさ
2026年7月11日 05時05分 (7月14日 10時11分更新)
5年ほど前に、友達何人かで「ごみを考える会 なかまして」という会をつくりました。きっかけは、珠洲市の埋め立て最終処分場となっていた山奥の谷が、もうすぐいっぱいになるので別の場所に移るという話を聞いたことからでした。「一生埋まらんと思うほど深い谷やった」と父が言う谷も埋めるほどのごみ。これはそもそものごみの出どころについて考えなくちゃまずいんじゃないか、と思って友達としゃべっていたことからはじまりました。
ごみを減らす、特に私たちのような個人ができるのは家庭ごみの量を減らすことです。うちでは紙や割り箸など、お風呂や薪(まき)ストーブの焚(た)きつけにするので、もえるごみに出すのはプラスチックのものがほとんどです。それをより細かい目で見ると、包装に使われたものが圧倒的に多い。では、包装をもっと減らすためにはどうしたらよいか、と考え、大容量のものを買ってみんなで分けるという方法に話は着地。たとえば、うちのように商売している人が、10キロ1箱の塩とか、20キロ1袋の砂糖を買っているので、それをみんなに分け合えば、少しでも包装から出るごみは減るということ。一時期は、月に2度ほど珠洲で開かれていた「無農薬野菜市 ゑ(え)ー市」(地震後はお休み中)に便乗して、会員制の生活品シェア会のようなものをしていました。いつかは量り売りのお店ができたら、と思っていたところもあったのですが、シェア会を続けている内に「消費」を促しているような感覚になってきたり、自分がどこへ向かっていきたいのか分からなくなってきた頃、メンバーの産休育休などもあり、しばらく活動はお休みしていました。
しばらくのブランクがあって気がついたこと。私はこの会を、社会のためではなく、自分のために必要としていたんだということです。「なかまして」は、みんなで分けるといった意味の珠洲弁(東京から移住し、私よりネーティブ市民になってるメンバーから教えてもらったのですが、「このお菓子、なかまして食べさし」といったふうに使われるとか)。調味料を分け合うという場、というだけではなく、その間に交わすやりとり、おしゃべりによって、どれほど自分が救われていたかがよく分かりました。
去年からぼちぼちとまた会を動かし始めています。「なかまして」のメンバーの1人の言葉、「ごみを減らす一番の方法は、自分で作ること」。この間はカンカン(かたい)の青梅の果汁を煮詰めて「梅肉エキス」作り。ひとりでもできるけど、みんなでやった方が楽しい。ごみのことも、いろいろな問題も、ひとりで考えるより、みんなで考えた方が楽ちん。大事な場です。 (湯宿経営)
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